2021年3月27日
幸福実現党
26日、政府は、自衛隊基地の周辺や国境離島など、安全保障上重要な土地の取得や利用を規制する「重要土地等調査法案」を閣議決定しました。
これまで、わが国では、外国人や外国資本による土地の取得に対する規制は実質的に存在しませんでした。近年は特に、中国をはじめ、日本と敵対する国が自衛隊の施設近くの土地などを買収する例が相次いでおり、安全保障上の脅威が高まっていました。
また、中国は日本の水源地近くの土地や森林、農地などの買収を進めています。北海道だけでも、外国資本等が保有する森林の広さは 2946ha と、東京ドーム 600 個超分にも及んでいる状況です。
本法案は中国の土地買収から日本の安全や資源を守るものと期待されていましたが、現時点では有効な規制がされるかは疑問が残ります。例えば当初、土地取得前に届出が必要な区域として、原子力発電所や海上保安庁の施設などが入っていましたが、「自由な活動を阻害する」という与党・公明党の主張で対象から除外されました。現時点での法案は、事前届出が必要な区域は自衛隊の基地周辺と、国境離島のうち特に重要性が高い区域に限られています。
また本法案では、水源地近くの土地や森林、農地などは、現時点では規制の対象外となっています。これでは、国家の安全や重要インフラ、水源や農地などの資源を守り切ることはできません。
経済活動の自由や所有権は本来尊重されるべきです。しかしながら、日本人の生命・安全・財産を守るために重要な土地を外国資本に取得されれば、重要な技術や機密情報の流出、重要インフラの占有につながり、国益を大きく損なうことになります。幸福実現党は、より大きな自由を守るためにも、安全保障上の観点を踏まえた土地規制は必要であると考えます。
中国による覇権主義を食い止めるとともに、日本政府が国民の生命・安全・財産を守り抜くための然るべき環境を整備するよう、今後もわが党として、断固として声を上げていく所存です。
以上