令和3年1月8日
幸福実現党
政府は7日、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県の一都三県に対して、昨年来となる緊急事態宣言の発出を決定しました。幸福実現党は、同宣言の発出は経済活動の自由を制限し、コロナによる影響以上に国民の心身の健康や生命にダメージを与えかねないため、これを速やかに見直すべきと考えます。
今回、緊急事態宣言が発出されるのは、特に一都三県における感染症の拡大とともに、病床数がひっ迫しているとの背景があります。
しかし、前回の宣言時にも同様の問題が生じましたが、政府はこれまで十分な策を打ってきたとは残念ながら言えません。具体的には、軽症者や無症状者でも場合によっては入院措置の対象となる「指定感染症」を解除して医療機関の負担を軽減する、またコロナ患者を受け入れた医療機関が倒産リスクにさらされることがないよう、一時的に支援や融資を拡大するといった方法があります。このように、緊急事態を宣言して大勢の国民の「経済的自由」を奪う前に、国民の不安を取り除くための医療体制の整備に注力すべきです。
また、今回は特に飲食店に対して厳しい措置がとられますが、飲食店の時短営業に感染抑止の効果があるかについては十分な科学的根拠はありません。実際、感染経路不明者は6割を超えています。特に、今回の措置により、要請に応じない場合は店舗名が公表されるほか、今後は、特措法の改正により罰則が設けられる可能性もあります。このほか、政府は基本方針として、20時以降の外出自粛を徹底するとしていますが、こうした政府の姿勢は、人々から営業の自由や行動の自由を奪い、企業や飲食店をはじめとする各店舗の倒産、失業、それに伴う自殺者を増やし、かえって多くの人の命を奪いかねません。
感染症防止のため、政府の権限が限りなく大きくなる“感染症全体主義”のもとで、民主主義社会にとってかけがえのない「自由」が奪われることなどあってはなりません。政府は「経済活動の自由」を保証しながら、各業種が行う感染防止対策は、原則として「民間の知恵」に委ねるべきです。
かつて村山富市首相が年初の伊勢神宮参拝を見送った後、阪神淡路大震災が発生したという過去にも象徴されますが、大規模な自然災害が多発したり、感染症が拡大する背景には、国家として、神仏に対する信仰心が薄らいでいることが大きいと言わざるをえません。菅義偉首相も感染症の拡大を理由に、年初、伊勢神宮の参拝を見送りましたが、本来は感染症の終息を祈りに行くべきであったと考えます。私たちは、神仏への信仰心とともに、「天は自ら助くる者を助く」という自助論が、この国の繁栄を築くという考えのもと、引き続き活動を進めてまいる所存です。
以上