香港「国家安全法」の成立・施行に断固抗議する(党声明)

令和2年7月3日
幸福実現党

 

6月30日、中国の全国人民代表大会(全人代)の常務委員会で香港国家安全維持法の採決が行われ、成立・施行されました。その成立にあたって、代表的な活動家である周庭(アグネス・チョウ)氏や黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は民主派団体を離脱することを表明し、団体の解散も相次いでいます。7月1日には民主派がデモを行いましたが、同法の違反容疑で早くも10人が逮捕されたほか、違法集会などの容疑でも約370人が逮捕されています。

これは事実上、「一国二制度」を反故にする決定であり、決して許すわけにはいきません。同法の施行により、経済活動の自由をはじめ、表現の自由、集会の自由など、あらゆる自由が奪われます。北京政府は、香港の繁栄の条件が「自由」にあったことを全く理解していないと言えます。

中国は今、AI、監視カメラ、顔面認証システムなど科学技術との融合のもと、軍事的拡張・人権弾圧を展開しており、この点において、中国は実際上、ナチズムよりも危険な体制であると言って過言ではありません。

中国は現在、台湾への領空侵犯、沖縄・尖閣諸島周辺の領海侵犯など、軍事挑発を重ねており、今後、台湾や日本においても香港と同様、自由が失われる事態が起きることが予想されます。自由は、繁栄の条件であり、各人の智慧を磨き、幸福を生み出す基となるものです。自由は何よりも尊い価値であり、これを奪おうとする中国の試みは断固、押しとどめるべきです。

同法の施行を通じて、中国は国際的に孤立することは免れないでしょうが、日本は米国はじめ、自由主義陣営の国々と手を携えて、同法の撤回と一国二制度を順守するよう、最大限の圧力を、徹底的にかけるべきです。また、米中を両天秤にかける外交から脱却し、習近平国家主席の国賓来日も、明確に白紙撤回すべきです。

幸福実現党は、自由、民主、信仰といった精神が政治の底流にあってこそ、人間としての尊厳が守られ、真なる繁栄が生まれると信ずるものです。こうした価値観が広く受け入れられる世界の構築に向けて、今後も戦いを続けてまいる所存です。

以上

 

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